Simcenter E-Machine Design
電動機設計の包括的なバーチャルラボを提供
Simcenter E-Machine Design製品詳細
Simcenter E-Machine Designの利点
- プロトタイプ製作への依存性を低減
- 設計過程の適切な段階での精度の合せ込み
- 理論解析と有限要素法解析との融合
- 初期設計不良を低減
- 電磁界解析と熱解析を同じインターフェース上で自動結合
Simcenter E-Machine Designの概要
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物理的なテストは時間とコストがかかるため、その必要性を減らすことは、特に電気自動車、ドローン、エネルギー生成などの急速に進化する市場において大きな利点となります。Simcenter™ E-Machine Designソフトウェアを使用することで、電動機の設計者や製造者は、性能データを収集するためのデジタルラボを利用でき、週に何千もの仮想プロトタイプを作成できます。
Simcenter E-Machine Designにはテンプレート主導型のデザインアシスト機能インターフェースがあり、ユーザーはさまざまな実験結果に裏付けられたロータとステータのコア形状を簡単に選定することで設計工程時短化と設計精度の向上を実現します。
設計可能な種類
電動機の設計・開発工程の革新
Simcenter E-Machine Designを使用することで、多様なラジアルフラックスおよびアキシャルフラックス電動機の機固有の仮想プロトタイピングが可能になります。電動機性能向上のアイデアを促進させるには、何度も設計を繰り返す必要があります。各設計を物理的なプロトタイプでテストするには、材料の調達、部品サプライヤーの見積り、部品入手、部品組立及びテストが必要です。仮想プロトタイピングは、材料調達の必要がなく、代替設計を検討する際の編集も容易で、各開発サイクルに必要な時間を大幅に短縮します。
電磁界と熱の連成解析
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Simcenter E-Machine Designを使用することにより、初期段階から電磁界-熱効果の解析を連成させることができます。そうすることでエンジニアは故障を回避し、モータの寿命を向上させることができます。 設計温度を10℃上回るごとに、期待される製品寿命は50%短くなると考えてください。
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[発熱分布] -
[効率マップ]
解析精度のチューニング
各解析結果の検証後精度を設計の適切な段階でチューニングすることで、設計プロセス全体の短縮化が実現されます。例えば、磁石磁極とステータスロットの相対組合せ条件や駆動条件に起因する磁気飽和や渦電流等による発熱影響度合いの解析精度向上のため、幾何寸法のみならず、構成材料まで遡り特性をチューニングし最も精度の高い結果を出力できます。
包括的なソリューション
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電磁界と熱の理論解析と有限要素法解析が融合された、電磁界(EMAG)のための完全に包括的なソリューションの提供を可能とする、市場で唯一の製品です。
さらに、ラジアル型およびアキシャルフラックス型電動機のパラメータ化されたテンプレートとモデリング機能を提供する画期的な電動機設計ツールです。 -
[磁束分布]
コラボレーションとシーメンス
Xceleratorへの統合
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電動機は決して単独で動作することはなく、常に大きなシステムの一部です。
高効率で低騒音のハイエンドな電動機を生み出すには、エンジニアの各チームが協働する必要があります。
Simcenter E-Machine Designは、ソフトウェア、ハードウェア、サービスから構成されるSiemens Xceleratorビジネスプラットフォームの一部です。
Simcenter製品ファミリーの一部として、ファイルは他のSimcenter製品およびNX™ソフトウェア製品と共有できます。これにより、機械設計、熱設計、電気設計、部品組立を担当するエンジニアは、この多属性総合E-Driveソリューションを通じて、制限なしに最新のファイルを共有して作業を進めることができます。
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設計仕様の探求
HEEDS™ソフトウェアの活用により、製造上での許容公差の検討、磁石体積の最小化、出力トルクの最大化、高効率化など、ユーザー定義の基準で電動機仕様を最適化することができます。
連成解析による統合解析の深化(Advanced機能)
解析結果のUNVファイルでのエクスポート機能により、音響/Acousticと機械/Mechanical、熱流体解析(CFD-Thermal/STAR-CCM+)とのマルチフィジックス解析により、強力にE-Driveシステムでの統合解析の深化が図れます。
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[表面電磁力、電磁負荷変位、アクティブ音(響)圧解析]
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[音圧の周波数解析プロット図(X-Y・Color Bar・Bar chart)]
システムシミュレーション
ROMエクスポート機能により、システムシミュレーションを使用すると、より忠実度の高いモデルでシステムの一部として電動機の挙動応答をレビューしたり、E-Driveシステム内の単純な動作ブロック表現を置き換えたり、さまざまな運転条件での電動機の挙動を徹底的にシミュレートすることができます。
モデルは、Simulink、OPAL-RT、Simcenter Amesim™ソフトウェア、または一般的なFMUやVHDL-AMSの規格に準拠させて簡単に生成できます。
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[Simulink]
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[Opal-RT]
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[Simcenter Amesim]
実証済みのテクノロジー
Simcenter E-Machine Designは、長年にわたり市場で実証済みである以下のソフトウェア技術・機能を結集しています。
- Simcenter SPEED™ソフトウェア
- Simcenter Motorsolve™ソフトウェア
- Simcenter MAGNET™ソフトウェア
Simcenter MAGNETは低周波EMAGソルバー技術であり、Simcenter E-Machine DesignのすべてのFEM関連機能のフレームワークです。Simcenter MAGNETは、40年以上にわたる先駆的な研究に基づいて構築されており、静的(Static)、時間調和(Time Harmonics)、過渡応答(Transient)、モーションオプションを含む過渡応答(Transient with Motion)など、幅広いソルバーが組み込まれています。
この技術は、あらゆる電動機の仮想実験を迅速かつ効率的に実行することを可能にします。
優位性
- マルチスレッド適用による卓越した時短・高精度解析の達成
- 電動機用に最適化された高速解析ソルバーの採用
- 豊富な多属性主要材料がライブラリにデフォルトで格納
- 温度(発熱・冷却)の影響を含めた特性解析の深化
- 永久磁石の減磁による潜在的なリスクの評価
- 複数の動作条件下での仮想実験の実行