PIPESTRESS
配管応力解析プログラム
PIPESTRESS 製品概要
PIPESTRESS-高温高圧配管応力解析・規格照査のためのソリューション
PIPESTRESSは、ASME Section III Class 1を始めとする原子力パワープラントの配管評価コード、火力発電やケミカルプラントの高温高圧配管規格に対応した高度な解析プログラムです。スイスのDST Computer Services S.A社(現Hexagon PPM社傘下)が1973年から開発され、実績のある配管系のトータル解析ソリューションです。
特に、原子力発電プラントにおいては、超大規模な原子力発電プラントAP600及びAP1000設計に利用されるなど、アメリカ原子力規制委員会(NRC)やフランス規格(RCC-M)など、各国の原子力委員会から承認されています。
PIPESTRESSは、プログラム言語Fortranで開発されており、Windowsプラットフォーム上で、テキストエディタや、専用プリ・ポストEditPipeを用いて配管モデルの作成・編集、コマンドラインで解析の実行が可能です。
PIPESTRESSの特徴
- ASME、ANSI、RCC-M、EUなどの配管応力評価コードに対応
- 原子力パワープラントにおいて万一の安全問題に備え、定常運転条件、設計条件を始め、熱過渡解析、線形・非線形サポートに対応のダイナミックス解析、緊急シャットダウン解析など、予想された数百の荷重条件に対応
- 配管表面粗さを考慮したスチームフィルム係数及び層流と乱流条件での熱過渡解析に対応
- ASME SectionⅢ Class1に準拠した配管疲労解析が可能
- クラス1/2/3混在する配管の解析に対応
- 要素座標系は、直交座標系、円筒座標系、球座標系から選択可能
- 水平管、斜め配管の熱成層流解析
- 自動メッシュ(管長)分割機能により固有振動数解析が可能
- 多入力スペクトル応答解析が可能
- 変位・加速度の複合スペクトル応答解析が可能
- 座標軸となす角度を考慮する複素数入力スペクトル応答解析が可能
- ダイナミックス解析で、非線形支持、ギャップ・接触など非線形サポートに対応
- 多入力スペクトル間・モード相関・自由度間の重ね合せに多数の加算法に対応
- 地震波など時刻歴波形の過渡応答解析に対応
- 500以上の荷重ケース定義が可能
- 3000以上の配管要素を有する大規模配管系モデルの解析に対応
- 複合材料管の解析に対応
- 評価コードの方程式ごとの応力照査レポートの自動作成
- ASCIIフォーマットの扱いやすいデータ形式
- 500以上のQA検証例題
PIPESTRESS 製品詳細
配管評価コード/規則
PIPESTRESSは、原子力や火力パワープラントなどの様々な配管コードに対応しています。
対応する原子力や火力パワープラントの配管評価コード
- ASME Section Ⅲ Class 1,2,3
- RCC-M Class 1,2,3
- KTA Class 1,2
- ANSI B31.1
- EN 13480-3
アメリカ原子力規制委員会(NRC)が定める連邦規則 品質保証(QA) に準拠しています。
- 10CFR50,App.B(品質保証基準)
- 10CFR21(欠陥・不適合の報告)
ケミカルプラントの高温高圧配管コードに対応しています。
- ANSI B31.3
- CODETI
配管規格に着目する解析機能
各解析機能で、配管コードに合わせた出力方程式の選択と設定が可能です。また、解析結果として、評価規格の方程式番号に対応する規格照査レポートが作成されます。
- 支持荷重、設計重量、機械荷重などの一次応力解析
- 設計条件と定常運転条件などで各種の熱応力解析
- 静的地震解析
- 地盤沈下解析、併進・回転対応のアンカー運動解析、コールドスプリング解析
- 管壁の蒸気フィルム係数と蒸気流速、圧力及び温度上昇時間による熱過渡解析
- 温度・圧力など荷重条件を考慮した固有値解析
- 高速ソルバーによる固有値解析・自動メッシュ分割対応
- 最大99個までの独立な多入力スペクトル応答解析に対応
- 変位・加速度の複合入力スペクトル応答解析が可能
- 座標方向となす角度を考慮する複素数スペクトル入力応答解析が可能
- 多入力スペクトル間・モード相関・応答自由度間の重ね合わせで多数加算法(SRSS、CQC、ABS、代数、無符号など)に対応
- 時刻歴波形の応答解析:モード過渡解析または、直接積分法による過渡解析に対応
- ダイナミックス解析で、モード減衰、臨界減衰、要素減衰、ASME準拠のモード減衰の設定が可能
- 風荷重、雪荷重による長期偶発荷重解析
- 動荷重、熱負荷、ウォータハンマー、アンカーモーメントなどを考慮したASME Section Ⅲ Class1の疲労解析
- 圧力試験解析
- EDFの複合材管、ASMEのHDPE複合材管、ジャケット管解析
- 材料規格
・ASME、EDFの標準材料ライブラリ
・EDF、ASMEの複合材対応
・PIPESTRESS標準材料
・ユーザ定義材料
- 定数剛性ばね、変数剛性ばね、非線形ばね、ハンガー、スナバ、ギャップ・接触支持など豊富なサポートモデリング
- 荷重対応の規格方程式番号で配管の変位、力・モーメントおよび、応力・許容応力比に関する規格照査レポートの自動作成
PIPSTRESSの多レベル入力スペクトル応答概略と解析結果のモーダル重ね合わせオプション
PIPESTRESSとプリ・ポスト(EditPipe)の統合パッケージ:PepS
Pepsは、PIPESTRESSとEditPipe(PIPESTRESS専用のプリ・ポスト)、EditPipe Manager(ファイル管理)の統合パッケージです。
EditPipe Manager からEditPipeの起動、PIPESTRESSでの解析実行、結果表示やレポート作成などが実行でき、直感的な操作が可能になります。
この他、フランジ圧力計算、近接モードの検出、時刻歴荷重・スペクトル荷重の作成ツールが多数搭載しています。
Windowsプラットフォームにのみ対応しています。
プリ・ポストプロセッサ:EditPipe
EditPipeはPIPESTRESSの専用プリ・ポストソフトウェアで、解析モデルの作成、解析結果を表示するツールです。Windows専用アプリケーションで、使いやすさが特徴のひとつとなっています。
配管モデルの作成・編集は、ダイアログボックスを用いて行えますので、PIPESTRESSの知識を知らなくても素早く配管解析モデルの作成ができます。
モデル作成
- PIPESTRESSの入力ファイルはフリーフォーマットのテキストなので、EditPipe以外の汎用テキストエディタでも、ファイルを編集・チェックできる
- 配管モデルはパーツリストのようなテーブルリストで構成され、配管ラインのモデル作成が便利
- 配管モデルは、3次元グラフィック表示で確認が可能
- モデル作成ウィザード(Quick Pipe Wizard、Quick Pipe Onlineなど)が搭載され、簡単に、素早く、配管モデル・分岐管モデルの作成が可能
- 配管の溶接コードやコネクション、フランジなどを、簡単に定義設定が可能
- スペクトルのグラフ表示、オンライン編集が可能
- PIPESTRESSのカードデータの新規作成、編集が可能
- ダイアログによる配管座標の入力が可能
- モデル表示画面で、配管節点間の座標計測が可能で、モデルチェックに便利
- モデルデータの配管端点座標、配管要素、サポート点などのデータリスト表示機能
- オンラインヘルプを搭載。モデルを作成しながらヘルプの参照が可能
ポスト処理
- PIPESTRESSの解析で、各種のテキスト書式のレポートファイルが作成され、Edit ViewやText View、外部のテキストエディタで閲覧可能
- EditPipeで節点の変形、力、モーメントやモード形状もグラフ表示・アニメ表示が可能
- EditPipeで配管要素の応力、応力比などのコンター表示や、テーブル表示、アニメ表示が可能
- リッチテキスト対応の解析レポートのテンプレートやレポートは簡単に作成が可能、Word文書のレポートに変換が可能
- Word文書のレポート作成で応力テーブル表示について、Edit Table Templateが搭載され、カスタマイズ調整が可能
EditPipeポスト処理画面(変位、応力コンター、荷重ケースごとの応力リストテーブル)
PIPESTRESS応力レポートの例
PIPESTRESS 動作環境
OS プリポスト・ソルバー一体 |
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PIPESTRESS 製品構成
- 製品名:PepS(ソルバー:PIPESTRESS、プリ・ポスト:EditPipeセットで同梱)
- ライセンス形態:スタンドアローン(USBプロテクト)
- 原子力パワープラントに対するサポート(年度QAサービス、オプション)